ガラパゴス化


新年早々にロンドンからお客様が来てくれました。
ACORD(アコード)の田代さんです。
初めてお会いしましたが、日本人とドイツ人のハーフだそうで、
とてもイケメンで爽やかな方でした。
日米英の保険事情について色々と意見交換でき、有意義な時間でした。

ところで、日本の多くの方は「アコードって何?」という感じですよね。
ACORDとは、米国ニューヨークに本拠を置く非営利団体で、
保険や再保険および関連業界での標準規格の開発と普及を促進しており、
Association for Cooperative Operations Research and Development
といいます。直訳すると、、、協調作業研究開発協会?
よけい分かりませんね。

分かりやすく言えば、保険の申込書の統一フォームを提供しているところです。
ACORDには世界中から数百の保険会社、数千を超える代理店や仲介業者、
関連する金融機関、ソフトウェアプロバイダ、業界団体が加盟し、
帳票やシステムフォーマットの提供をうけたり、情報交換を行ったりしているのです。

日本だと、同じ保険の申込書でも保険会社によってフォームがばらばらですが、
海外では、ほとんどの保険会社がACORDから提供されているフォームを使用する事で、
フォームの統一化が図られているのです。

保険会社にとっては、フォームが統一されているために、システムの標準化も容易となり、
会社の垣根を越えた共同開発が可能となるなどコストの大幅な削減に貢献していますし、
保険の料率算定の上でも各保険会社が同一フォーマットによるデータ提供が可能となるので、
精緻な統計データの蓄積が可能となり、健全な会社運営に役立ちます。
代理店にとってもフォームが統一されているため、どの保険会社も同じ申込書が使用でき、
事務ミスの低下、教育やシステム導入コストの低下に繋がります。
とてもメリットがあるように思いますね。

一方、日本はといえば、、、
オンラインシステムも申込書も会社ごとにバラバラ・・・。
それぞれの保険会社がゼロシステム開発を行い、それにあった申込書を作り、、
代理店向けにオンラインシステムを提供し、、、とやっています。

以前、棒損保会社の役員と話した際に、システムの統一化について話題を振ったところ、
「当社のシステムを使いたいとの理由で、他社代理店が当社へ乗合を求めてきている。
 つまりは、システムが差別化のポイント。よって共通化の予定はない」
とのことでした。

日本の保険会社は海外から見て事業費率が突出して高いといいます。
コストは価格に転嫁され、その分消費者が割を食っていることになります。
競争したいなら、システムではなく、保険の商品性や消費者向け付帯サービス、
あるいは、所属代理店も含めた対応品質等で行うべきですと思うのですが、
そっちのほうは、メガも中小も同一商品、同一戦略でどんどん同質化し、
何の差別化もなし。

頭が良い人たちが揃っているはずなのに、何をやっているのでしょうね。
ますます海外から取り残され、ガラパゴス化が進んでいきますねえ・・・。

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