株式会社バリュー・エージェント代表のブログです。

保険のセールスはシールズなみの仕事なのか?

当社は、社員として持っていなければならない資質として「Valuemanship(バリューマンシップ)」と名付けて5項目定めています。そのうちの1つが、「良心的おせっかいであること」。

おせっかいというと、人の気持ちも考えずあれこれと余計な世話を焼く、有難迷惑な行為として、あまり良い表現に使われませんが、当社では「良心的」という言葉をつけることによって「自分の事を差し置いてでもお客様や仲間のために尽くそうと言う精神」と解釈し、皆でおせっかいになろうと言い合っています。

保険の販売という仕事は、まさに「おせっかいを焼く」行為そのものであり、「あの人が怪我しようが病気になろうが私の知ったことではない」というマインドの人には向かない仕事だからです。

「保険の営業マンは断っても断っても連絡してくる」とか「しつこい」とか言われ批判されることもありますが、別に自分の成績を上げたいからというだけではなく(勿論それもありますが)、目の前にいるお客さんがリスクに対して無防備にいる状態が気になって仕方がないからという事もあるのだと思います。

話はそれますが、先日読んだ「残酷すぎる成功法則」という本に面白い記述を見つけました。

アメリカ海軍の特殊部隊「シールズ」は、高度な水泳と潜水スキルを持ち、陸海空問わず作戦行動が行えるエリート部隊です。
9.11テロの首謀者とされるウサマ・ビンラディンを殺害したのもシールズだったと言われていますが、この部隊に入隊するのは大変で、何ヶ月にもわたる過酷な入隊訓練を耐え抜いた者にしか入隊が認められていません。

肉体的・精神的限界まで連日追い詰められる、あまりに過酷な訓練に、全米から屈強な兵士が志願し集まるにも関わらず9割以上は脱落し、最終的に合格して入隊が認められるのはわずか数%とのこと。

9.11以降、特殊部隊要員の増員の必要性に迫られた海軍が、隊員の質を落とさずに合格率を上げるための施策が、屈強な若者を探すことではなく、なんと、保険のセールスマンを採用することだったそうです。
断られても断られてもめげることなく営業し続ける保険のセールスマンは、マインド面ではシールズ並みに頑強だと思われているようです。日本では大手生保会社の営業職員には圧倒的に女性が多く、TVCMでも女性が爽やかに活躍しているイメージを前面に出しているので「屈強」とは程遠いですが、アメリカでは保険のセールスというのはそれくらい大変な仕事だと思われているのですね。

日本では保険代理店や営業マンに対する評価は低く、何かというと「乗合代理店に支払われる保険の手数料は高すぎる」だの「保険の手数料率を開示しろ」だの言われてしまっており、何となく肩身が狭い思いをしておりますが、米国でのシールズ並みの評価とは言わないまでも、「良心的おせっかい」マインドに溢れる人たちがもう少しリスペクトされるような風土になってほしいと思います。

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