株式会社バリュー・エージェント代表のブログです。

おすすめの一冊

お客様向けにニュースを発行する事になり、
社内の有志および社外アドバーザーの力も借りて 原稿を作っております。

その中で、「私のおすすめの一冊」という、
思い出に残る本を紹介する コーナーがあり
その第一号ということで、私が掲載する事になりました。

何にしようかといろいろ迷いましたが、
この本をご紹介する事に決めました。
青年社長
高杉良によるワタミグループ創始者の渡邉美樹氏をモチーフにした経済小説です。

今では笑い話ですが、実は、脱サラ後は保険の仕事をやる気は全くなく、
フードビジネスで起業しようと思っていました。
もともと実家で美容室や飲食店を経営していましたし、
友人にも焼き肉店を多店舗展開して成功している者がいたので、
その友人に協力を得て本気で焼き肉屋をやろうと思っていた時期もありました。

あれこれ思案をめぐらせ、会社の先輩にこっそりその話をしたところ、
「ではこれを読んだほうがいい」といって薦めてくれたのがこの本です。

大学卒業後、会計事務所に勤めて経営の仕組みを勉強し、
その後開業資金を貯めるために佐川急便にてSD(セールスドライバー) として
過酷な労働に堪えて働いたという逸話は有名ですが、
物語はそのあたりから始まり、その後「つぼ八」の居酒屋FCとして起業、
「和民」ブランドを立ち上げて成功、 株式上場を果たすところまでが描かれています。

読んだ当時はまだサラリーマン。
起業も経営も空想の世界でしたが、
紆余曲折ありながらも着実に自分の会社を大きくしていくサクセスストーリーに
壮大なロマンを感じて、何度も読み返したものでした。

近年ワタミグループは、「ブラック」などど叩かれる面もありますが、
渡邉氏自身は類まれなカリスマ経営者として、私の中では英雄の一人であり、
この本から実に多くの事を学ばせてもらいました。

会社は常に成長し続ける。ときにその成長のスピードは、
ある人の成長のスピードを超えてしまう。

十店舗の規模のときの会社と、五十店舗の会社は、
同じ名前でも、中身は全く違った代物。

そんなとき、「自分は○○ができるか否か」を認識して、
笑って役割を変えられる人間の集まりでいたいと思う。

上記は同級生で創業メンバーでもある役員を平社員に降格するという
非情な決断をした際に 社内に伝達した言葉で、最も印象に残っている部分。

会社の成長が人の成長より速いというのは、経営の現場ではよく感じることです。
経営トップはそのスピードに、必死に食らついているのですが、
古参の社員は急激な環境変化、役割の変革についてこれず、
成長のブレーキになっていると感じたりします。

そんな時は外部から優秀な人材が入ってきてくれて、
さっとポジションチェンジしてくれれば理想ですが、
役職への固執、嫉妬はつきもので、なかなか難しいのが実情。。。
一流の経営者というのは非情な決断ができる人の事を言うのかもしれません。

ところで、渡辺氏は横浜出身で、創業の地として関内という地名が本にもよく出てきます。 当社も今年、第二の創業のつもりで横浜営業部を創設しましたが、 たまたまその場所も関内。
久々にこの本を読んでみて、さらに成長したいと思いました。

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