株式会社バリュー・エージェント代表のブログです。

大慌ての当業界

保険業界以外の方には全く関係ない話ですが、
今保険業界、特に我々代理店業界は大きく揺れています。
今年に入って保険業法の改正に伴い、募集時のルールが変わって、
お客様への説明義務が厳格化される法案が閣議決定されましたが、
それは大した話ではありません。

インパクトが大きいのは、保険募集、外交員と言われる営業パーソンについて、
全国的に広まっている使用形態をおカミがダメ!と言い、
全国の保険代理店で雇用契約の見直し作業を行う事態になっていること。

対象となるのは委任型募集人といわれる個人事業主形態の募集人の人たち。

委託型募集人とは、所属保険代理店と雇用契約を締結せず、
業務委託契約によって報酬を受け取る人たちをいいます。

たまに所属代理店に顔を出して書類の受け渡しなどはするものの、
毎日の出勤義務はなく、自宅を拠点として活動している事が多い。
また、報酬は成果に応じたフルコミッション制。

社員じゃないから当然に社保はなし。報酬は完全成果連動で、
営業に必要な交通費も通信費も全て自分持ち。
雇う側にとっては人件費が100%変動費できるから、雇用リスクはなく、
雇われる側も、報酬は個人事業の売上げとして確定申告するため、
経費処理できる裁量も増えるなどお互いにとって都合の良い関係でした。
他業界に目を転じれば、「士業」と言われる専門職業人はたいていこの形態でしょうし、
私が今通っている美容室だって美容師は全員「面貸し」という制度による個人事業主。
(最近この手のお店が増えているらしい。。。 )

それが突然、保険業界においては
「個人事業主の集まりはNG!」
「きちんと出勤させて勤怠を管理すべし!」
「社保に加入は必須!(実はこれが一番の狙いか?)」

と急におカミから言われ、
募集人を何百人、何千人と抱えている大規模代理店は今その対応に大わらわです。
それも昨年度末に通告されて、今年中にたくさんいる募集人を
年内に全員を原則雇用化して、きちんと管理できる体制にしなさいと
対応を迫られているのです。

代理店主も当惑しているけど
一番当惑しているのは、当の募集人の人たち。
雇用しきれない人たちはクビ切りの対象となり、
全国で何万人といるそうした人たちは皆自分の新たな居場所を確保する為に必死です。
人材の流動化が進み、業界活性化のきっかけとなるといいのですが。。。

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