この度の震災で被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
まさに悪夢としか言いようがありません。連日TVから流される被災地の映像、被害の惨状には声もありません。寒空の下、充分な衣料や食料も行き渡らず、被災地で大変な苦労をされている多くの方々に、一刻も早く支援の手が差し伸べられ、少しでも不安が和らぐようになることを祈るばかりです。
むかし、「今そこにある危機」というタイトルの映画を見ました。映画の内容は地震とは全く関係ないのですが、妙にタイトルだけが思い出されます。我々が置かれた状況が、まさに危機に直面している状況だからだと思います。放射能汚染も心配ですが、今後の日本経済がどうなるのか非常に気にかかります。今朝のニュースで、菅首相が「東日本がつぶれるかも」と発言したそうです。一国のリーダーとしての発言の是非はさておき、決して誇張ではないとも思います。
財政ピンチには更に拍車が掛かる事は間違いありません。原発からの放射能の影響で、当面立ち入り制限される地域は残るでしょうから、復興するにも相当時間が掛かりそうです。
来日外国人も激減するでしょうし、急激に進む円高に加えて、日本のブランドイメージが、「安全」「高品質」から「放射能汚染」に変わってしまう事で、輸出関連企業は相当なダメージを受けるはずです。隆盛を誇ったダイエーですら、阪神大震災で受けた傷が致命傷となりつぶれたくらいですから、中小事業者のダメージは計り知れません。今後一体何百、何千の会社が倒産する事やら。
保険のビジネスにおいては、個人も企業も、守るべき資産が増え、経済活動が活発にならなければ需要が増えませんし、Web製作や物販事業もしかりです。また、住宅ローンについても、各金融機関が機関投資家として大量保有している国債が、今後の利益確保の為に一気に売られれば、長期金利が跳ね上がり、需要が急激に低迷する恐れがあります。
リスクマネジメントという言葉があります。リスクとは「将来損失を受ける可能性」のことを言い、マネジメントとは「計画」と「統制」を行うことを言います。東電の記者会見を連日見ていて感じますが、事故発生自体は不可避な出来事であっても、その可能性を予見し、対策を準備して、発生後の統制を行えなければ、人災になってしまいます。我々中小企業者にとっても同じです。今後の経済低迷による損失を予測し、きちんと代替手段を講じておかなければなりません。人災にしないように・・・。正念場はこれからです。
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