経営者賠責の教科書

この世に星の数ほど存在し、それでいながら「目に見えない商品」と言われる保険。
その「目に見えないモノ」をいかに見えているかの様に説明するのが保険セールス。
ものすごく身近でありながら、でも普段は目にする事が少ないモノをいかにリアルに説明するか。
実は結構なスキルと知識が必要な商売です。

代理店業は知識を売るのが仕事とも言える業界でありながら、
その知識を得るための教科書があまり充実していないという現状があります。
特に法人分野の商品で、販売社側に相当な専門性が求められる商品であるほど少ない。
というよりほとんどない。

なので、「商品知識の勉強」＝「保険会社が作った企画書を眺める」
で終わっている代理店がほとんどではないでしょうか。
でもそれではお客さんに企画書に載っていない事を質問されたら答えられませんね。
果たしてそれでプロと言えるのか。。。

今もあるのか分かりませんが、私が損保会社社員だったころは損保講座というものがあって、
週に１度、仕事帰りにお茶の水にある損保会館に通っては、保険業界の歴史から始まり、
リスクマネジメント概論や保険契約法、約款論等少々小難しい事を勉強させられました。
それ以外にも社内で座学の研修があったり商品部に短期で社内留学に行ったりして
専門性を高める場が豊富にありました。
しかし、代理店になるとその機会がほとんどありません。

でも海外には色々とあるのですよ。
特にアメリカは、さすが保険大国。独立代理店やブローカーの為の教科書が充実しています。
今回、その中の経営者賠責保険の和訳版ができたということで早速入手。

会社経営に関わる賠償責任保険とは、
経営者の意思決定責任を問う「役員賠償責任保険＝D&O保険」と、
労働環境や企業風土づくりに対する責任を問う雇用慣行賠償責任保険が
が代表的なものです。
日本においても内部統制強化への時代の要請と個人の権利意識の高まりによって
ますますリスクが高まっており、企業の関心が高い分野です。
しっかりとお勉強をさせて頂いて
経営リスクの専門家と呼ばれる様にしておきたいと思います。