株式会社バリュー・エージェント代表のブログです。

自動車保険はどこまで安くなる?

「ビッグデータ」や「IoT(Internet of Things)」という言葉を
目にする機会が増えてきました。

昔から大数の法則や、現場でのリスク情報といった
もともとビッグデータとは切っても切れない関係にある保険業界でも、
技術革新が新サービスにいよいよ取り入れられようとしています。

以下は、この1〜2ヶ月で実際に目にした自動車保険の新サービス。

スマートフォン用に車の運転状況を記録できるアプリを開発、
そのアプリを使用して車から送信されたデータを基に運転状況を判断、
安全度に応じて保険料を割り引くサービスを実施。(M海上)

車載型の小型センサーを車に取り付け、
車の加減速度のデータを点数化して、点数が良い契約者については、
保険料を最大2割引する(S損保)

トヨタ自動車の「T−Connect」という通信サービスの利用者を対象に、
走行データを基にした走行距離(1Km単位)に応じて保険料を決める
新しい自動車保険を開発(A損保)

運送業者向けに、事故の衝撃を感知したら自動的にコールセンターに
通知するサービスを始める。なお、本システムを導入した車両には
保険料の割引を検討(T海上)

などなど。。

十数年前に自動車保険の事故データの分析業務をしていたかつての同僚は
「そのうち車は事故を起こさなくなるから、自動車保険料は
今の10分の1くらいの水準に保険料になっちゃうかもね。」
なんてことを言っていました。
当時は冗談かと思っていましたが、いよいよそういう時代が来るのかもしれません。

損害保険業界全体の6割の売り上げを占める自動車保険。
事故が減り、保険料が安くなるのはとても良いことです。
でもその一方で、確実に市場としては収縮していくことになります。
地方の代理店で、全体の売り上げの8割から9割が自動車保険というような人たちは
どうなってしまうのでしょうね。。。

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