株式会社バリュー・エージェント代表のブログです。

リスク商品

このところ株価もさることながら長期金利が乱高下しており、
大きくニュースとなっています。
景気回復への期待が強い半面、金利の上昇は気になるところですね。
現在住宅ローンを借りている人、マイホームの取得が決まり、
これからローンを組もうとしている人にとっては気が気じゃないかもしれません。

ローンを組むにあたって、変動型がいいか、固定型がいいか悩む方は多いと思いますが、
最近は固定型を選択する方がとても増えています。
住宅金融支援機構が行った調査では、平成25年になってからは固定型を選択する方が
50%を超えているとのこと。

弊社の住宅ローンショップでも借換の問い合わせはよく受けますが、
従来はもともと【フラット35】を借りている人が同じ【ふらっと35】にするケースが多かったのですが、
ここ1~2カ月については、変動型で借りている人から「固定金利へ変えたいのですが・・」
という問い合わせが増えています。
特に長期金利が上がりそうだという報道が流れた今月半ば以降の反響は大きかったですね。

アベノミクスについては、世界中が注目していますが、
もし今の経済対策がうまく行き、景気が回復して、狙った通りに物価も上昇するような状況になれば、
日銀も金融緩和を解除するでしょうし、そうなれな短期金利が上昇に転じる可能性は高いと思います。
短期金利はかつて1990年前後のバブル期には8%を超えたこともありますし、
海外を見ても緩やかにインフレが進行している国では住宅ローン金利は5~6%というのは当たり前です。

一方、アベノミクスが失敗したらどうなるか。
「異次元」と称されるほどの過去類を見ないような大胆な金融緩和を行いそれでも失敗した、
つまり「あそこまでやっても無理だった」となれば、日本の経済はもうダメだと判断されて
当然「日本売り」が進む。円安に歯止めがかからなくなり、輸入物価の急上昇、
株価は下落、債券市場は世界最悪の日本の債務残高を嫌気して金利が上昇、
日本がギリシャやスペインのような状態になる。
というシナリオは、多くの評論が懸念しているところです。

つまり、アベノミクスがうまくいってもいかなくても、将来金利は大きく上昇するリスクが高いという事です。
さて、そうした状況で、住宅ローンを今借りるなら変動型がいいのか固定型がいいのか。
さてさて、どちらでしょうね。。
私だったら、迷わず「固定型」です。
なぜなら、自分の人生を掛けてギャンブルしたくないからです。

病気や失業による返済不能、火災や自然災害によるマイホームの滅失、
自身の死亡、これらのリスクに対しては、ちゃんと保険というリスクヘッジ策があります。
でも、将来の金利変動リスクについては、「保険」はありません。
住宅ローンは「リスク商品」だと認識して、よ~く考えてから選びましょうね。

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