代理店の経営において規模の拡大を図ることはとても重要です。
売上増大により、固定費率を下げ、利益率の向上を図るという意味合いもありますが、
何より保険会社から受け取る手数料率の決定において、取り扱い保険料高が一番大き
く影響するということが、代理店を規模拡大に向かわせる大きなインセンティブになって
います。
必然的に、一人でやるより、二人、三人と複数で一緒になって、一つの代理店になって
しまった方が規模の面では有利ですので、代理店同士の合併も頻繁に行われ、どんど
ん大型化しています。
ただし、人数ばかり多くなっても、中身は全く組織化、機能分化されておらず、結局は単
なる個人事業主の集まりというところも実際にはたくさんあります。
保険会社から見れば、実態はこれまでと何ら変わらないのに、急に大きな代理店にな
ったと勘違いして、店主の態度も大きくなり、また、経営品質が向上したわけではない
にも関わらず、手数料も余計に支払わされる事になって、内心は苦々しく思っているとこ
ろも多いのではないかと思っています。
当社も他店との合併という事を考えないわけではありません。経営拡大を目指す中で、
時間を買うために、また組織に新陳代謝を促すために、良縁があれば積極的に考えて
いきたいと思っています。
ただし、我々が行おうとしているのは「経営」であり、「商売」ではありません。
合併とは経営者同士の結婚だと思っていますので、互いの価値観が合わなければ不
幸になるだけです。
きちんと事業計画を練り、投資をして、人材を育成し、将来にわたっての成長カーブを描
き続けられる会社にしたいとの思いが、他のあらゆる欲求に勝る人、その為に一緒にな
って必死に毎日のPDCAサイクルを回そうとしている人、そんな経営者と出会い、パート
ナーとなって常に緊張感を持ちながらレベルの高い仕事ができる事が理想です。
コメントを残す