本年4月1日、桜がちょうど見ごろを迎える中、弊社では2025年度の新卒社員を迎える入社式を執り行いました。
新型コロナウイルスの影響により採用計画を一時的に見直さざるを得なかったため、今回の採用は実に2年ぶりの新卒受け入れとなります。久々の新しい仲間の入社に、社員一同、大きな期待を寄せています。
入社式の様子
当日は、3名の取締役からの歓迎メッセージに続き、本人からも力強い決意表明が行なわれ、その後、3年目となる新卒社員の先輩から激励コメントがあり、非常にフレッシュで温かな式となりました。これからの成長がとても楽しみです。
なお、今ごろになって本ブログにアップしたのは、「入社数日で辞めないかなあ。。」とやや心配だったから…。でも、なんとか4月を乗り切ってくれました。社会人としての生活リズムも掴みつつあるようです。頑張ってまずは1年目を乗り切ってもらいたいと思います。

Z世代と迎える転換期──2025年問題を見据えて
さて、今日本は「2025年問題」という構造的な転換点を迎えようとしています。 「2025年問題」とは──団塊の世代がすべて後期高齢者(75歳以上)となり、全人口に占める割合が20%近くに達することで、医療・介護・年金といった社会保障制度への負担が急激に増加すること──と言われています。それにより、年金・医療・介護・福祉の社会保障制度の財源が逼迫したり、現役世代の負担増加(保険料や税金)が避けられず、世代間格差や社会的な分断を生む可能性も予測されています。同時に、生産年齢人口(15〜64歳)は着実に減少しており、日本社会全体の持続可能性が問われる時代です。
保険業界に目を向けると、保険募集人の平均年齢は年々上昇しており、特にフルコミッション型で活躍してきたベテラン層の高齢化が顕著であり、世代交代を見据えた若手人材の確保と育成が急務となっていますが、保険代理店業界では、依然として「売上高生産性」(一人あたりの売上)を代理店評価の主要な指標とする傾向が強くあることから、育成に時間がかかる若手の未経験世代の採用にはあまり積極的ではない代理店が依然として多くあります。
もちろん、企業として一定の生産性を維持することは必要不可欠ですが、これを過度に重視しすぎると、将来を担う若手の採用や育成が後回しになりかねません。新規の採用を抑えて一時的な効率を追求した結果、気がつけば高齢社員ばかりの組織となり、ある時期に一斉に退職が発生してしまう──そのような事態は、持続可能な経営の観点から大きなリスクといえます。
また、労働市場の主力として近年存在感を高めつつあるのが、「Z世代」と呼ばれる1990年代後半から2010年代前半に生まれた若者たちです。彼らは、生まれた時からインターネットが身近にある“デジタルネイティブ”であり、個人の多様性を尊重し、社会的課題への意識が高く、安定よりも自己実現や意義ある仕事を重視する傾向が見られるといいます。
今後、保険業界の顧客層も、Z世代をはじめとする若い世代にシフトしていくのは自明であり、それに対峙する募集人側も同世代の人材を揃えることが不可欠となります。となれば、もっともっと若い世代にとって魅力的な業界にし、多くの若者に入って来てもらう必要があります。
そのためには、柔軟な働き方やキャリアパスの提供、さらに業界自体の価値を見直す努力が必要であることに加え、Z世代特有の価値観、即ち、「単に保険を売るだけではない、共感や価値を共有できる企業文化の構築」をしていかないといけません。
なお、Z世代の人達が「共感や価値を共有できる企業文化」は恐らく昭和生まれの人間には作れないでしょう。だとしたら、毎年コンスタントに新卒を採用し、彼らを育成しながら彼らから学び取るしかないと思います。
簡単ではありませんが、これからもZ世代やミレニアル世代などの新たな世代を迎え入れ、彼らとの協力によって、よりよい未来を築いていくための準備をしていくしかないのだと思います。
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