株式会社バリュー・エージェント代表のブログです。

代理店手数料の自由化


手数料の自由化と委任型募集人制度の創設によって損保代理店の大型化・募集人の集約化が進んでいますが、ここ1~2年で、その動きが再加速している印象があります。

背景には手数料ポイント制度がさらにシビアに変更になっていることがあると思います。
もともと東京海上日動でも他のメガ損保でも、損保の手数料ポイント判定の際に、各社が定める経営品質の認定が取れないと、ポイントが稼げない制度にはなっていたのですが、例えば東京海上日動では、昨年くらいからその経営品質の認定(Top Quality)制度に、生保の定量目標が付加されるようになりました。

生保の販売能力があることと、経営品質が優れている事にどのように相関関係があると損保会社が考えているのかよく分かりませんが、実質的に、損保の手数料率の判定に生保の販売成績が加わったことを意味し、どれだけ損保を頑張っていたり、顧客満足度が高かったりしても、生保が売れないという理由だけで手数料が減らされてしまう事になったのです。

海外の代理店であれば代理店が集団で保険会社を訴えそうな話ですが、日本の代理店はよく耐えているなと思います。
(一部、共産党議員を使って問題提起している代理店はありますが・・・。)

耐えてはいるが、辛い・・・。
自由化前の手数料水準を100とすれば、2割、3割減が当たり前のようになりつつある一方で、IT化やセキュリティ対応費用、体制整備のための人材登用、教育等でコストは増える一方。普通にやっていたらどんどんジリ貧になってしまいます。
やむなく自社の看板をしまって大手代理店への参入を考えるのは自然の流れでしょう。
そんな感じでまた急速に再編が進んでいるのです。
当社にも、グループ入りを希望する代理店のオファーを色々と頂きます。
今年も実際に2店ほど代理店を吸収しました。

しかし、ここへ来て現場の保険会社から保険代理店を吸収する事を露骨に邪魔されるケースに遭遇するようになりました。

どうやら、一部大規模代理店で、高手数料ポイントを謳って代理店を勧誘しては、看板だけ「XX保険・XX支店」と変え、実態はそれ以前の零細代理店のままとしているケースが多く、営業現場の反感を買っているからということのようです。

そんなところと当社を一緒にして欲しくはないですが、元損保社員の立場として、現場の保険会社社員の気持ちも分からなくはありません。
成長が止まり、時代の流れに乗れなくなって昨日まで完全に上から目線で見て、ある意味「放置プレイ」でも良かった代理店が、ある日突然、全国規模の大型代理店の一員となり、いちいち気を遣って対応しなければその代理店の本社担当部店からクレームがきそうな存在になってしまう。
さらにそれまでは一社専属の代理店だったのに、急に複数乗合になり、競合保険会社から比較される立場になってしまう。
また、各種認定にしても、今まで一番下のランクでさえもったいぶって認めなかったのに、一気にその最上級ランクを名乗られてしまう・・・。
現場としてはもうたまったものではないと思います。

さらには手数料。
もともとその代理店に適用されていた手数料ポイントから増えた分に相当する手数料ファンドは支店の予算に乗せられるらしいので、現場としてはコスト増となり収益目標にも影響を与えるようでもあります。

ただ、一方で保険会社側にも考えてみてもらいたいものです。
そもそもこの代理店手数料自由化により、代理店集約・大規模化の流れを作ったのは保険会社側であるという事を。
さらに、ここ1~2年で集約化のスピードを再加速させているのは誰なのかという事を。
つまりは、代理店の動きは全て予測された必然の流れなのです。
その前提で互いにWIN-WINの関係を築いていかないといけません。

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